下肢の痙性改善させましょう!
内反尖足に対し、どんなリハビリを行っていますか?
脳卒中(脳梗塞や脳出血)の後遺症でお困りの方で『内反尖足』は、痛みや歩きにくさなど多くの問題へと繋がります。
「内反尖足 リハビリ」で検索をすると、原因は『下腿三頭筋』となっています。
結果的に内反尖足を起こしてしまう犯人は、下腿三頭筋や足部など、つま先を下側に下げてしまう筋肉であることは間違いためその通りです。ただ、ストレッチをしてもしてもなかなか変わらない…という人も多いのではないでしょうか
なぜなら、大切なのは…
なぜそれが起こるのか?
だからです
脳卒中=内反尖足というわけではなく、同じ病気でも症状がない人もいます。
ということは、脳の損傷が直接的に内反尖足を起こしている訳ではなく(※例外もあります)、脳の障害で身体の動きが上手くいかなくなった結果として、下腿三頭筋の筋緊張が高まってしまうという事が考えられます。
しかし、脳の損傷で特徴的に起こる『痙縮』という筋緊張の異常な亢進がそれに関与しているというのは紛れもない事実です。
そこに関しては医師が行う痙縮の治療として、『内服』『ボトックス』『神経ブロック』『外科的治療』『バクロフェン』など様々あり、それぞれの方に応じた介入が我々理学療法士が行う運動療法をより効果的にする上ではとても有効だと考えています。
当施設では、脳卒中の後遺症として生じる『内反尖足』に対して、最大の課題は
『いかに姿勢をコントロールするか』だと考えます。
そのため、ストレッチなどのコンディショニングはあくまで身体を良い状態で維持することが目的であり、改善に繋がるとは考えません。
しかし、身体をコントロールする上で、異常な反射は起こりにくい状態に維持しておくことは大切なため、ストレッチや筋力強化など、様々な手段を用い、セルフエクササイズとしても提案します。
当施設では、施術時間内の実施内容は動画撮影などを推奨しており、ご自身で出来る簡単な事(失敗しない事)をセルフエクササイズとして提示します。※動画撮影などは施術時間内で行って頂きます。
また、当施設では運動療法に加え、通常は医師によるボックスや内服で管理される痙縮に対して体外衝撃波を用います
これは、「ボトックスにも劣らない」や、「ボトックスとの併用でより効果的」などの報告もあり、注射や外科的手術のような身体への侵襲もなく安全な方法として最新の痙縮治療として医療機関でも使用されています。
もともと腎臓結石などの結石粉砕の手段として長い歴史もあり、最近では運動器疾患の痛み治療や、循環器疾患(心臓)に対する治療、美容ではセルライト除去やしわや毛穴の改善でも利用されています。どの研究でも、低侵襲な方法で大きな有害事例がなく、安全性も報告されています。
ここ数年での脳卒中患者様や脳性麻痺患者様の痙縮に対する報告も増えており、いずれも効果が報告されています。
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これにより、痙縮のような異常な反射状態が起こりにくいようにコンディショニングを行ったうえで、姿勢のコントロールを促す介入を徹底的に行います。
内反尖足のような過剰な筋緊張の亢進には、どこかに異常に筋肉の緊張が落ちてしまっている部分が隠れています。
それは同時に筋力の低下や感覚の異常となり、さらに筋緊張が亢進している部分を助長しまいます。
それらを評価分析し、一人一人に必要な身体の機能への介入を行う事で、下腿三頭筋が過剰に硬くならなくてもよい身体作りを通して、内反尖足の改善を図ります。